③(白い少女)
 
【白い少女】

 約束の明日、つまり今日、約束の時間に約束の場所。駅前に着いてみると既に天本はいた。

「まったぁ~?」

「お前の方が先に来とるやないか」

 人通りの多い駅前でも一発で彼女を発見できる。何故なら天本探知レーダーが俺には付いているから……というわけではなく、上空15mの地点に浮遊している少女を見かけたら、それは天本以外にあり得ないだろう。

「吉宗にはオシャレのセンスがないんだね」

 ほっとけ。静代さんが買ってきてくれた服だ。そんなにダサくはない…筈だ。どんな服装なのかは想像に任せる。
 天本はと言うと白いワンピースに白いカーディガンをはおり、白い靴に季節はずれのつばの大きな白い麦わら帽子と白ずくめ。ウーパールーパーみたいだ。

「?
 どしたの?あたしの美貌と有り余ったオシャレグラビディに声も出ないのかい?」

 調子に乗った天本はウサギのようにピョンピョン跳ねる。寒いのに元気だねぇ。

「いや…その服買ったんか?」

「そだよ」

 なんで?と首をかしげる天本。

「服がお前の体をストーンってすり抜けて、公衆の面前で全裸にならんように気をつけんとな」

 と、悪態を吐いてみた。

「そんなことなんないもん!!」

 眉をつり上げて唸る天本。

「ちゃんとパンツはいてるもん!!」

 そういう問題でもないんだけども、それにそん時はパンツも落ちるんだよ!


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